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②なぜ、魚は臭くなるのか?

2026.09.14

「魚って、なんで臭くなるんですか?」

魚屋をやっていると、こんな質問をされることがあります。魚のにおいを確かめるように手に取っている写真。生臭さというテーマが伝わる構図
確かに、魚を食べたときに感じる「生臭さ」。
魚が苦手な方にとっては、これが一番の理由かもしれません。

でも、僕は魚屋として、ぜひ知っておいてほしいことがあります。
魚そのものが最初から臭いわけではありません。
魚は、獲れた後にどう扱われたかによって、味も香りも大きく変わります。

その大きな原因の一つが「血」です

魚が海から揚がったあと、魚体にはたくさんの血が残っています。血抜きをしていない魚の血合い部分が分かる写真。処理の有無による違いが伝わる構図
その血をきちんと抜かないまま時間が経っていくと、血液や体内成分の変化によって、魚はどんどん臭くなります。
しかも、時間が経って一度臭みが出てしまった魚は、

  • 「塩を振れば大丈夫」
  • 「お酒をかければ取れる」
  • 「揚げ物にすれば分からない」

というほど簡単なものではありません。
スパイスを利かせるなどして別の香りでごまかすことしかできません。
一度出てしまった臭みを、後から完全になくすのは不可能なんです。
だから僕は、「臭くなってからどうするか」ではなく、
臭くなる前に、どう手当てするか。
ここが一番大切だと思っています。

実は、一般流通の魚の多くは……

ここは、魚を買う方にはぜひ知っておいてほしいところです。市場やスーパーに並ぶ一般的な鮮魚の写真。流通過程を連想させるもの
一般的な流通では、すべての魚が漁獲直後に一匹ずつ丁寧な血抜きをされているわけではありません。
魚が大量に水揚げされ、
さらにいくつもの流通過程を経て店頭に並ぶ。
血抜きをせずに内蔵が入ったまま何日間も経過する。
これが鮮魚流通の現状で日常です。

もちろん、一般流通の魚がすべて臭いという話ではありません。
きちんと管理されている魚も少なからずあります。
ただ、獲れた直後の手当てにどこまで手をかけるかによって、魚の状態は劇的に変わります。
だから僕たちは、そこを大切にしています。

さかなやひろさんの魚は、獲れたその日に血抜き

僕たちが扱っているのは、漁師さんから直接届く天然魚。漁師が漁獲直後の魚を血抜きしている写真。現地での処理の様子が伝わるもの
その日に獲れた魚を、漁師さん自身が現地で血抜きしてくれます。
そして、綺麗に箱詰めして僕たちのところへ。
つまり、魚が獲れて時間が経ってから血抜き
生きてるうちに血を抜いて、魚の状態を良いまま保つ。
ここに、僕たちがこだわっている理由があります。
魚を食べたときに、

  • 「全く生臭くない」
  • 「魚の甘みが分かる」
  • 「旨みがしっかり感じられる」

そう感じてもらいたい。
そのためには、調理で臭みをごまかすのではなく、そもそも臭みを出さないための仕事が大切だと思っています。

「魚は臭い」と思っている方にこそ

もし今まで魚を食べて、血抜きされた魚の刺身または切り身の写真。透明感のある身の色が伝わる構図

  • 「魚はどうしても生臭い」
  • 「魚は苦手」

と思っている方がいたら、ぜひ一度、血抜きされた魚を食べてみてほしいです。
魚好きの方にも、ぜひ比べてみてほしい。
同じ魚でも、獲れた後の処理によって、ここまで違うのか。
そう感じてもらえるかもしれません。
僕たちが届けたいのは、臭みを隠すために味付けをした魚ではありません。
魚本来の旨みを、きちんと味わってもらえる魚です。

そのために、漁師さんが獲って生きている魚を確実に血抜きをする。
そして、さらにもう一つ、僕たちが大切にしている処理があります。
それが「神経締め」です。
実は、この神経締めにも魚を美味しくする大きな理由があります。


次回は、
「神経締めをすると何が変わる?」
をテーマに、神経締めについて魚屋目線でお話ししたいと思います。

魚好きの方はもちろん、
「魚は臭いから苦手」
という方にも、ぜひ読んでいただきたいです。
次回もお楽しみに。

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